完成したひと息珈琲の30秒動画から抜いた、朝の一口、午後の窓辺、夕方の感謝、最後の商品画面。

カップを置く音。窓から入るやわらかな光。一杯を差し出す手のぬくもり。そんな小さな場面をつなぐと、商品を手にしたときの気持ちまで伝える映像になります。

今回は、架空のドリップバッグコーヒーブランド「ひと息珈琲」を題材に、30秒のPR動画を制作しました。自主制作のコンセプト作品です。お店や商品の魅力を、どんな場面と言葉で伝えられるか。その一例としてご覧ください。

「ひと息珈琲」30秒PR動画。横16:9・音あり。架空ブランドを題材にした自主制作です。

ひと息にも、ありがとうにも。

この動画で伝えたかったのは、コーヒーが日常に寄り添う存在であることです。忙しいとき、落ち着きたいとき、誰かに感謝を伝えたいとき。場所も気持ちも違うけれど、その手にはいつも一杯のコーヒーがある。そんな時間を描きました。

「自分も、こんな一杯を飲みたい」「誰かに淹れてあげたい」。見た人が自分の暮らしに重ねられるように、身近な部屋、自然な光、手元の小さな動きを大切にしています。

一杯のコーヒーから、3つの時間を描く

ひと息珈琲の完成動画から抜き出した朝・午後・夕方・商品画面
完成動画から抜き出した朝・午後・夕方・商品画面。

忙しい朝に、小さな余白を

出かける支度をしている朝。カップへ手を伸ばし、一口飲む前に動きが少しゆっくりになる。短いカットで慌ただしさを見せたあと、口元と手元を長めに映し、ひと息つく間をつくりました。重ねる言葉は「忙しい朝にも。」です。

午後の時間を、少し丁寧に

窓辺で本を閉じ、カップを両手で包む。外へ視線を移す姿に、静かな時間を重ねます。朝よりもゆっくりしたテンポで、光と余韻を感じられる場面にしました。「自分に戻る時間にも。」という言葉を添えています。

一杯で伝える「ありがとう」

夕方は、大切な相手の前へカップをそっと置く場面です。相手の反応を待つ時間を取り、最後はそれぞれが自分のカップを持つ。「言葉にしきれない、ありがとうにも。」という気持ちを、一杯を差し出す行動で表しました。

文字・音・余白で、ブランドの空気感をそろえる

商品パッケージの生成り色と深い緑を、最後の画面にも取り入れました。明朝体の文字、カップの線画、すっきりした余白を組み合わせ、映像を見終えたあとにもブランドの雰囲気が残るように整えています。

モーショングラフィックスは、朝の時計を思わせる円弧、午後の湯気のような曲線、夕方の向かい合う二つの円弧。場面の意味に合わせた細い線が、短く描かれて消えます。文字も一行ずつゆっくり現れ、手元やカップへ向かう視線を邪魔しない位置に置きました。

音には控えめな鍵盤の響きと、注ぐ音、カップを置く音を重ねています。最後はブランド名と「あなたの毎日に、一杯のよりそい。」を順番に表示し、落ち着いて読める時間を残しました。

お店のPRに置き換えるなら

カフェなら、豆を量る手元、湯を注ぐ時間、席でくつろぐひと場面。パン屋なら、焼き上がりを並べる手、袋に入れて渡す瞬間。お店で日々繰り返されている動作の中にも、そのお店らしさを伝える場面があります。

今回の作品は、ご自宅で楽しむドリップバッグコーヒーを描いたものです。実際のお店のPRでは、店内で過ごす時間を見せたいのか、持ち帰る商品を紹介したいのか、贈りものとして届けたいのかによって、見せる場面や最後の言葉を変えられます。

実在のお店を紹介する場合は、実際の外観・店内・商品など、伝えたい内容が分かる素材をもとに表現を考えます。Webサイトで見せる横型か、SNSで見せる縦型かも、構図や文字の置き方を決める手がかりになります。今回の完成版は横型で、縦型へ展開する際には文字や商品の配置を調整する必要があります。

まずは「何を感じてほしいか」から

PR動画を考えるときは、次の3つを整理すると、映像の方向が見えてきます。

  1. 誰に見てほしいか。近所の方、初めてお店を知る方、贈りものを探している方など。
  2. どんな気持ちになってほしいか。ほっとする、立ち寄ってみたくなる、誰かに贈りたくなるなど。
  3. どこで見てもらうか。お店のWebサイト、SNS、店内モニターなど。

「ひと息珈琲」では、飲む人の気持ちから場面を決め、短い言葉と一杯のコーヒーでつないでいきました。紹介したい商品が一つでも、伝えたい時間がひと場面でも、そこから短いPR動画の形を考えられます。

お店・商品のPR動画を、ひとことから

「お店の落ち着いた雰囲気を伝えたい」「この商品を、贈りものとして紹介したい」。そんなイメージからご相談いただけます。台本や構成が決まっていなくても大丈夫です。紹介したい商品・店舗・サービス、使いたい場所、希望時期を、分かる範囲でお知らせください。制作範囲・料金・納期は、ご相談後に確認します。

気になった場面を添えて、ご相談いただけます。 この作例でメール相談から、作例名入りのメールを開けます。内容をご確認のうえ、ご自身で送信してください。

ほかの表現も見たい方は、美容室の30秒コンセプトCMや、化粧水の商品紹介モーショングラフィックスもご覧ください。

制作メモ・絵コンテを見る

本作は、架空のブランドを題材にした自主制作です。実在店舗からの受注・撮影事例ではありません。横16:9、1280×720、24fps、約30秒の作品です。

映像素材にはMiniMax公式APIのMiniMax-H3を使用し、カラー絵コンテから切り出した参照画像をもとに、短い動作ごとに生成しました。全11カットを編集でつなぎ、Adobe After Effectsで日本語コピー、商品名、文字と線の動きを仕上げています。音楽と効果音は制作内で作った合成音です。

今回のAEでのブラッシュアップでは、映像の追加生成はしていません。参照画像を使っても、手元やカップの連続性、顔の収まりなどには調整が必要な部分があり、使う区間やカットの長さを選んで仕上げました。

制作前のカラー絵コンテを開く(PDF)。制作前の計画であり、完成動画では使用区間や文字の動きなどを調整しています。